研究レポート2: 日本短角種牛の採食に伴う代謝性ホルモン分泌等の曰内リズムに及ぼす飼育環境の影響

摘要

近年、PeriodやCryなど哺乳類の時計遺伝 子の同定やクロー 二ングが次々と行われたのを 始まりとして、生体リズム(Biological Rhythm) に関する分子生物学的分野での研究は目覚ま しく進展している。生体リズム、特に内因性の 24時間前後の周期、すなわち、サ一力ディアン リズムの研究はRichter (1922)の先駆的研究 に始まり、1950年代に盛んに行われた。サー 力ディアンリズムはHalberg (1959)により命名 された用語である。時間生物学における研究 の目的の中で、我々農学研究者にとって特に興 味深いのは、例えば鳥の渡りやミツバチの時間記憶、リスの冬眠やヒッジの繁殖期など、生物 時計の生態学上の意義を問う研究である。こ れらの現象の中で示される生体リズムは、生体 が周囲の環境要因と調和した結果を反映してお り、これは取り巻く環境の時間的変化を予測し たり、利用したりするために、動物が進化的な 適応を成し遂げた結果であると言える。