酸化ス卜レスによる乳牛繁殖性低下

摘要

近年、乳牛1頭当たりの乳生産量が増加す るに従い、高泌乳牛の代謝障害や周産期疾 病、繁殖能力低下が問題になっている。泌乳 自体が内分泌的に繁殖能力の抑制、例えば癸 情兆候の短縮化と兆候の不顕化の方向に作用 すること1)などから、泌乳量の増加が繁殖性の 低下をもたらすというのは自然な考え方である。 しかし、高泌乳牛の繁殖性が低下する要因は、 個体の能力やその時の飼養管理と複雑にから みあっているため、単純に断定できるものでは なく、繁殖性を改善するために今もなお、さま ざまな方向から研究が試みられている。