わが国におけるめん羊飼育の現状

摘要

わが国のめん羊飼養頭数は、平成2年以降、減少の傾向にある。 ここ数年はジンギスカンブームで羊肉の国内消費量が増加し、規模を拡大しようとする生産者や新らたにめん羊飼育に取り組もうとする牧場も見受けられるが、未だ飼養頭数の減少には歯ILめがかかっていない。 国産羊肉に対する需要は多いが、飼養頭数が少なく、生産が追いつかない状況にある。 わが国でめん羊が、産業として取り入れられるようになったのは明治時代以降のことである。 明治維新後、欧米文化の輸入に伴って毛織物の需要が増加し、羊毛の国内生産を目的として、めん羊飼養の奨励に取り組むこととなった。