新しい微生物科学（35）－地球の環境保全をめざして－

摘要

1950年代まで細菌の窒素固定能は，わずかクローストリジウム（Clostridium）やアゾトバククー（Azotobacter）属に属している菌種群のみと考えられていた。 その後，同位元素による窒素分析技術やアセチレン還元法によるニトロゲナーゼ（nitrogenase）活性の定量，さらに窒素固定ゲノム（nif）の確認法などが開発された。 そして，これらの方法を利用して多くの細菌種が大気中の二窒素（N_2）を固定が可能であることが示されている。