電池メーカー·海外工場向け電極材用需要が上昇へ/国内市場は通信機器組立て用電動工具などが回復

摘要

力ドミウムの国内市場の約9割を占めるニカド電池向けの要が上向きに転じている。 特に，昨年にIT不況,同時多発テロの影響で低迷したアメリカでの市場回復の兆しを受けて，国内電池メーカーの海外工場に出荷される電極負極）向けの需要が増えつつある。 また，内需も電池メ一カ－の海外シフトというマイナス面はあるものの，電動工具向けなどに需要が回復に向っている。昨年のニカド電池の国内生産は5．15億個,前年比15％減と3年ぶりに落ち込んだ。 一方，ニカド電池向けのカドミウム需要は，日本鉱業協会資料によると2，207t（国産品の報告値），同比22％減とニカド電池の減少率を上回った。 また，カドミウムは国産品以外に韓国などから輸入品が入荷じており，国産品と同様に約90％が電池用に消費されている。 昨年の輸入は2，463t，前年比37％の大幅減少となった。 国内のニカド生産の減少率にくらべカドミウム消費の落込みが激しかったということば，電池メーカーの現地工場（単電池組立て）向けの電極材用需要（カドミウムの間接輸出）の落込みの方が大きかったことを示している。