相場の乱高下抑え市場の安定成長に寄与マレーシア問題はTOL取得と安定操業開始で収束

摘要

レアアースは,世界供給が中国に集中してきたものの,中国政府が10年9月に輸出禁止を行った影響で,国際相場が急騰し,休止鉱山再開や新規開発のプロジェクトが相次いで計画されてきた。このうちオーストラリアLynasは,数万t規模の巨大案件として期待を集めてきた。だが,国際相場はピークの11年8月から2年近く値下りしており,中国の大手鉱山会社の中には相場を維持できず,精鉱の出荷を止める企業も出ている。今後も中国がWTO（世界貿易機関）で敗訴すると,輸出規制がなくなり,中国の生産者や商社などが大量の在庫を輸出すると予測されている。日本の需要家では中国外の新規生産者の事業安定性に懸念が生じている。Lynasで販売·マーケティングを担当するPolLe Roux副社長が同社の現状と今後見通しについて語った（レアアースの世界供給はP.2～3）。