銅，亜鉛，金，銀は夏以降の回復ぶり鮮明に八戸，小名浜，ホ坂など製錬各社が稼働再開

摘要

2011年の非鉄金属生産は，経済産業省の鉄鋼·非鉄金属·金属製品統計，資源エネルギー庁の非鉄金属等需給動態統計調査によると，東日本大震災の影響で銅，亜鉛とこれらの副産物（金，銀など）が軒並み減産した。しかし，各品目とも揃って上期（1～6月）の実績を下期（7～12月）が上回っており，夏場以降の回復ぶりが鮮明となった。銅の生産は前年比14％ダウンの133万t_o八戸（青森県八戸市），小名浜（福島県いわき市），小坂（秋田県鹿角郡）など製錬各社が震災で被災し減産を強いられたなどの理由による。ただ，生産は4月（9万t）を底に復調に転じでおり，その後は製錬各社の稼働再開で8月（12万t）、一にほ震災前（2月＝11万t）の水準まで回復。これにより下期の実績は上期の64万tから69万tまで増えた。