世界需要が低迷し中国の備蓄が相場下支え--実需の回復は主要国の政権交代後の来年以降か

摘要

レアアースの世界需給は，中国内外の需要が低迷し供給過剰が当面続くことから，中国政府の備蓄政策だけが相場を下支えしている。世界経済はユーロ加盟国の財政危機を受机　中国など新興国はEU向けの輸出が低迷し，中国の内需も減速傾向を強める。中国内外の需要家は10年後半～11年前半の相場高騰により省資源や代替を進め，レアアース離れが深刻化。とりわけ中国外の需要家は，供給不安から原料在庫を多めに積み上げてきたが，在庫が決算時に評価損を出し，相場の先安感が続く申で新たな原料を調達じにくい。国際相場は供給の過剰感を受棟三　昧年7月をピークに価格調整を続按たことから，中質国家発展委員会は今年7月に中毒希土類の国家備蓄巻実施し，相場は下げ止まりの兆しをみせている。だが，実需が回復しなかのに, 相場が値上りに転じるとの見方は少なく，来年に主要国の新政権が始動し大規模な景気対策を打出すまで, 取引は低迷するとみられている。