ポリマーセメント系塗膜防水を応用した仮防水材の開発

摘要

屋上防水の改修工事で既存防水を撤去する場合，漏水事故が起こるケースは意外と多いと思われる。通常，既存防水の撤去工法では防水層撤去後に，ひび割れ箇所等の漏水に直結する可能性がある欠陥部に対して，シーリング材による処理を行う。その際ひび割れ箇所を見落としたり，シール処理が不充分であれば漏水事故は避けられない。実際に防水層の撤去完了直後に限られた時間の中で，完全なシール処理を行うことは困難であることが予想できる。シーリング材による「線」の処理ではなく「面」による防水処理を手早く行うことができれば，漏水事故の発生率を大幅に下げることが可能となる。