冷却水系のスケール防止剤としての各種ァクリル酸•非ィォン性不飽和化合物コポリマーの評価

摘要

アクリル酸(AA)と非イオン性不飽和化合物38種とのコボリマーおよびターポリマーを 合成し，HEDP併用条件下の伝熱面付着試験を実施した。組成比（モル比）80 ： 20のアクリ ル酸·非イオン性不飽和化合物コポリマーのなかでスケール防止効果が良好であったのは，分子式C)6H)(10)O_3の不飽和アルキレングリコールエステル，イ夕コン酸ジメチル，分子 式C_5H_9ONの不飽和アミドの各コポリマーであった。AA·2-アクリルアミド-2-メチルプ ロバンスルホン酸(AMPS) •非イオン性不飽和化合物夕ーポリマーのなかでスケール防止 効果がすぐれていたのは， AA . AMPS . メ夕クリル酸2-ヒドロキシエチルターポリマー，AA . AMPS . N,N-ジメチルアクリルアミドターポリマーであった。ループ·トレイン構 造による立体障害効果がAA •非イオン性小飽和化合物コポリマーの主要なスケール防止機構であるという仮説は，伝熱而付着試験やMgSiO_3吸着試験の実験結果とよく合致して いた。全般に，非イオン性不飽和化合物の分子量が大きくなるとコポリマーのスケール防止効果が低下したことより，コポリマーの側鎖部分は立体障害効果に寄与しないと考えら れる。