水から考える持続可能なづくら: 第7回cdp②： 水リスクはチャンスでもある

摘要

「CDPウォーター2017」での日本企業の回答内容をまとめた「CDPウォーターレポート2017日本版」から，各社がどのような水リスクを認識しているのか，リスクと背中合わせで存在するチヤンスがどこにあるのか，また，水リスクにどう対応しているのかを紹介します。CDPウォーター2017では，日本企業の342社に質問状が送付され，その51%,176社が回答しました。回答した企業のうち，57%が直接の操業，サプライチェーン，またはその両方で「水リスクにさらされている」と回答しています。では，直接の操業に及ぼす水リスクとはどのようなものでしょうか。まず思い浮かぶのは，水資源の枯渴ゃ洪水によって，生産ができなくなることです。確かにそう回答した企業が最も多かったのですが，それ以外にも「操業コストの高騰」との回答も多いです（図1)。