急拡大円管内のはく離流れの制御および流動抵抗低減に関する研究

摘要

急拡大部をもつ円管内部の流れには，拡大部の直後に大きな環状はく離渦領域が形成される．急縮小管のようにはく離渦による有効管断面積の縮小がないため，一般に，急拡大管の流動抵抗は急縮小管のそれよりも小さいが，拡大部の直後のはく離渦内の負圧がこの種の流路の圧力抵抗を増大させる．従来，内径の異なる二つの流路をつなぎ，そこでの流動抵抗を低減する方法としては，テーパ管にするなどの方法が一般的である．しかしこれらの方法は特に大きな管路，ダクト系配管などの場合，コスト，設置場所などの点で問題を抱えている．