絶縁性流体と金属網の間の流動帯電基礎特性の実験的検討

摘要

流動帯電とは，互いに接する固体と液体の相対運動によって両者が異符号に帯電する現象の一般的呼称である．この項象は，両者の相対運動の結果，除夜界面の電気的中和が破られて電荷が分離（帯電）し，その後電荷が再分配されるプロセス（緩和）として理解され，相対運動速度の増加とともに発生電荷豊が増加し，また固一液の組み合わせによって帯電極性が変化することが知られている．流動帯電の抑制は工業的に重要な課題であり，油のように電気伝導率の低い液体の場合，発生した電荷が緩和しにくく内部に蓄積するため，容易に高電圧に達して絶縁破壊による放電を引き起こし，重大事故の原因ともなる．