交通制約者等の移動支援システムに係る研究開発について

摘要

2020年に東京オリンピック•パラリンピック競技大会の開催が予定されており，大会期間中における，車イスの利用者や視覚障害者等の交通制約者の移動支援は，オリンピック·パラリンピックの成功に係る重要な要素となっている。また，高齢者の移動支援は，超高齢社会を迎えた我が国では重要な社会課題となっている。交通制約者等の移動支援に係る先進的な取組みについては，東京オリンピック·パラリンピック開催後もレガシーとして活用されるとともに，それらがべストプラクティスとして地方都市等へ普及していくことが期待される。 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)では，次世代都市交通への展開として次世代交通システムの開発についても取り組むこととされており，警察庁においても交通制約者等の移動支援システムに係る研究開発を実施している。 本稿では，本研究開発についての取組みと今後の展望について紹介する。