電気事業の回顧と展望

摘要

2014年はどんな年だったのか。天皇陛下は12月23日の誕生日に先立つ記者会見で，この一年の痛恨事として，8月に広島市北部で起きた大規模な土砂災害と9月の御嶽山噴火を挙げられた。前者は多数の住宅が倒壊して，74人の犠牲者を出し，後者では山頂付近にいた多くの登山者が噴火に卷き込まれ，死亡57人，行方不明6人と，戦後最悪の火山災害となつた。ほかにも関東甲信越地方が4月に2週連続で記録的な大雪に見舞われ，10月には大型の台風18号，19号が相次いで日本列島に上陸し，各地で豪雨や土砂崩れなどによる死傷者や被害を出した。加えて11月には長野県北部で最大震度6弱（マダニチユード6.8）の地震が発生。住宅50棟が全壊，91棟が半壊したほか，多数の重軽傷者を出した。その後も降り続く大雪で家屋が倒壊するなど被害は拡大しており，旧年末現在で白馬，小谷，小川3村の51世帯•109人が避難生活を強いられている。本格的な復旧作業は今春になる見通しだが，陛下も特に雪害による高齢者の犠牲には深く憂慮されている。