国際電子出版EXPO/東京国際ブックフェアに見る電子書籍の動向

摘要

7月2日から東京ビッグサイトで「第18回 国際電子出版EXPO(eBooks)」(7月4日までの3日間)と「第21回東京国際ブックフェア」(TIBF)(7月5日までの4日間)が開催された。いずれも東京国際ブックフェア実行委員会とリードエグジビションジャパン(株)が主催する、eBooksは電子出版(電子書籍)、TIBFは書籍を中心とした展示会である。(株)インプレスビジネスメディア(現(株)インプレス)が6月24日に行った発表によれば、2013年度の電子書籍の市場規模は前年比28.3%増の936億円で、電子雑誌を合わせれば1013億円と推計さるという。特にスマートフォン、タブレット、電子書籍専用端末向けコンツの伸びが大きく、これらを合計した構成比率は84.3%ということである。これらの数字が意味するのは、電子書籍が着実に浸透、普及しつつあるということで、フィーチャーフォン(俗に言う「ケータイ」や「ガラパゴス携带」)からスマートフォンへのシフト、タブレットコンピュータの販売増だけを考えても、電子書籍の拡大はまだ続くだろう。ちなみに、この発表によれば、2018年度に予測される市場規模は、2013年度の2.9倍となる2790億円である。