豚糞および豚糞から発生するガスに含まれる高揮発性硫黄化合物とトリメチルアミンのGC/MS分析

摘要

豚の排泄物中には、硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄化合物やトリメチルアミンが高揮発性臭気物質として含まれている。これらの物質の分析では、分離カラムとしてパックドカラムが使用され、検出器としては、FPD(高揮発性硫黄化合物分析）やFID(トリメチルアミン分析）が利用されている。しかし、保持時間が短い硫化水素ゃトリメチルアミンは妨害ピークの影響を受け易く、特に選択性の低いFDDを利用するトリメチルアミンの低濃度分析は非常に困難である。そこで本研究では、分離能改善のためにキヤビラリーカラムを用い、検出器の選択性を高めるために質量分析計(MS)を用いるGC/MS分析法について検討した。今回は、分析方法の定量下限値を求めるとともに、豚糞および豚糞から発生するガスについても高揮発性臭気物質の分析を試みた。