第2の人口転換、そして第3の人口転換

摘要

古典的人口転換論古典的「人口転換論」は、20世紀前半、フランスのランドリー（Adolphe Landry）トムソン（Warren S.Thompson）、ノートステイーンFrankW.. Notestein、デイゲィス（Kingsley Davis）らの複数の学者によって提唱された学説である。それは18世紀後半から20世紀初期までのヨーロッパの経験を基にして、近代化、すなわち工業化、都市化、世俗化の過程で出生率・死亡率が多産多死から多産中死を経て少産少死に推移する歴史を要約したモデルである。そして類似の人口転換が非西欧諸国にも起こる可能性を示唆したが、後にそれが的申するに及んでこの理論が認められ、世界人口の生来を見通すグランド・セオリーとして評価されるに至った。