深層部に対する地中レーダの技術開発と探査事例

摘要

地中レーダは我が国では1980年代より実用化され，路面下空洞探査や埋設管探査，遺跡探査，鉄筋探査などに使われてきた。他の物理探査に比べて作業性が良く，高密度のデータを取得することができる。これまで使われてきた地中レーダはインパルスを用いるものがほとんどであるが，この方式は波長が短く，帯域が広いため分解能が高い記録が得られるのが特長のひとつである。一方，探査深度が土質地盤では2m程度と限られているのが短所である。