水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針の策定と紫外線刬理の導入について

摘要

塩素処理に耐性を有する感染症の原虫であるクリプト スポリジウムによる水道原水汚染の問題は国際的に注目 されている問題であり，厚生労働省においては，水道水 質管理上の重要課題として，水質管理目標や対策のあり 方などを検討してきた。 水道水中のクリプトスポリジウムによる感染症につい ては，米国ウィスコンシン州ミルウォーキー市で40万人 以上が感染した事例など海外でいくつかの事例が報告さ れており，平成8年6月には，わが国でも初めての水道 水に起因するクリプトスポリジウム感染症が埼玉県越生 町で発生し，8,800人余（町民の7割以上）が下痢や腹 痛を訴える事態となった。