清流大淀川を次世代の子どもたちへつなぐ産官学民の取り組み

摘要

かって大淀川は，生活排水や産業排水などにより深刻なダメージを受け，平成3年には九州地方の一級河川20水系の中で最も汚れた河川であった。その後，関係機関が連携した各種取り組みにより水質が徐々に改善され，近年ではBOD75%値が1mg L~(-1)以下になるまで低下してきている。しかし，水質評価地点によっては河川の汚濁が目立つところや，月別のBODが環境基準値を超過する地点があり，今後も改善していく必要がある。本稿は大淀川水系におけるこれまでの水環境改善の取り組みと，清流大淀川を次世代の子どもたちへつなぐため，産官学民が連携して始めた取り組みについて報告するものである。