レビュー 応用物理学会14年春季講演会 東芝がOPVで効率10.9% 有機無機ハイブリッドが注目

摘要

現在、結晶シリコン(Si)太陽電池および化合物薄膜太陽電池は電力用途として普及拡大が進んでいるが、一方で、屋内用途を想定した有機系太陽電池の開発も加速している。3月に開催された「第61回応用物理学会春季学術講演会(青山学院大学相模原キャンパス)」では、本格的な商業化が期待される有機薄膜太陽電池(OPV)、さらに、急速に効率向上が進む。へロブスカイトに関する研究成果が報告された。東芝は、p型材料として長波長吸収性に優れた縮環構造を有する独自合成のドナー-アクセプター型ポリマー、n型材料に高純度のPC70BMを使用したOPVの開発に取り組んでいる。発電層の形成に、メニスカス塗布法と称する高精度の印刷技術を活用することで、高い塗布幅精度と少ない膜厚ムラ、94%以上の開口率を実現している。