リーマンショック以降、市況関係者は何を学んだか: 商社から見たドライバルカー市場の変化

摘要

ケープサイズの市況が若干改善された2013年、欧米の投資ファンドによりドライバルカーを始めとする船が大量発注された。それらの船が竣工する2015年以降の船舶供給過剰への懸念が船会社の経営計画にも影響を与えている。こうしたファンドが投資対象にするだけの魅力が海運市場にはまだあるということなのだろうか。ファンドの投資、船舶売却により海運、造船市場が翻弄されるような状況が今後も続くのか。あるいはリーマンショック以降海運、造船そして投資家は、何を学んだのか。用船、売買さらに船主業にも関わり海運•造船取引の結節点として活動する商社船舶部。伊藤忠商事、丸紅、住友商事の担当部長に最近のドライバルカー市場をめぐる資金の動きやその背景、中国造船の船舶供給力、ドライバルカー市場の今後について話し合っていただいた。