『外国の法律に基づき船が差押えられる!？』

摘要

2013年10月31日、Sam Hawk号(「本船」)の船主たるAは、Bとの間で定期傭船契約を締結し、Bは、燃料業者Cとの間で本船への補油を依頼する契約を締結した。その契約は、カナダ法を準拠法とし、かつ、先取特権の存否については米国法が適用されるものとされた。Cは、その補油作業をDに依頼し、さらにDは、これをEに依頼した。船主Aは、傭船者Bに対し、燃料業者の情報の提供を求め、BはAに対し、Eの情報を示した。補油の前日たる2013年12月6日、Aは、Eに対し、油代金についてAには一切責任がない旨の通知を送付し、Eはその通知の受領サインを拒否したものの、燃料バージの船長はこれに署名して返送している。