市民社会と行政法

摘要

現在に直結する大学改革の議論は.臨時教育審議会（1984年設置，87年解散）の答申を受けて，大学審議会（1987年設置，以下「大学審」という）が文部大臣の諮問機関として発足したことに始まります。90年代以降の大学改革は，大学審から発せられたといっても過言ではありません。大学審の目的は，大臣の諮問に応じて高等教育の基本的なあり方を審議することにありましたが，必要があれ ば大臣に勧告する権限が与えられていました。大学審は，2001年中央教育審議会•大学分科会に統合されるまで，13年間にわたって大学改革を主導する重要な答申をだし，そのほとんどが法制化されました。