「放射線計測領域」とは

摘要

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う災害からの復興、成長を遂げるためには、被災地等における安全·安心の確保が不可欠であり、行政ニーズ、現地ニーズ等が高く、一方で開発に一定期間を要する放射線量の迅速かつ高精度·高感度な把握等を可能とする計測分析技術·機器の開発を推進する。関係行政機闋や被災地等との協議に基づき、科学技術·学術審議会において具体的な開発テーマと達成目標を設定し、JST先端計測分析技術·機器開発プログラムの枠組みの中で、「放射線計測領域」を設定し、領域総括の下で産と学官が参画したチーム編成により研究開発を推進する。実用化タイプでは、産学が参画したチーム編成により開発を進め、最大3年以内に実用化につなげる。領域総括の下で、関係行政機関、関連企業等との連携体制を構築し開発を推進。重点的に取り組む対象は次の3つ。①土壌等のモニタリング技術·機器の高度化(測定手法の簡易化、測定精度の高度化、測定範囲の広域化、放射性物質量の可視化、住民へのモニタリング結果の分かりやすい提供など)。②食品中の放射性物質の計測技術·機器の高度化·大量かつ短時間での測定(ハイスループット測定）·低コスト化·操作の簡便化など。③アルファ核種、ベータ線核種の短時間での測定技術·機器の確立、短時閭かつ簡便な核種の推定など。