新未知ヘの群像 ノーベル賞級の科学者を訪問 多数の国際会議に出席

摘要

1972年に、初めて研究のことで海外出張した。45日もの長い期間、アメリカ、カナダ、メキシコを回った。前回述べた福与人八教授が、助手のみんなを海外研修に出すということをしていて、筆者が4人目だった。主な目的は、周波数制御シンポジウムという国際会議に出席させるためであったが、1ドル360円の時代に、このような経験をさせていただいたのはまことにありがたいことだった。カナダのラバール大学のJ·ヴァニール教授、ハーヴァード大学のN·ラムゼイ教授、NBSのJ·ホールおよびK·イーヴンソン両博士ら、助手時代にこれらノーベル賞級の科学者をよくも一人で訪ねたものだと思う。先に述べた周波数会議、半導体レーザ会議、量子エレクトロニクス会議などにも出席した。このときの経験が、1987年に「海外出張便利ノート」という文庫本を書く元になった。