短寿命原子核の高精度 質量測定法MRTOF 理研と筑波大が共同で開発

摘要

理化学研究所と筑波大学はこのほど、短寿命原子核の質量を測定できる多重反射型飛行時間測定式質量測定器(MRTOF)を開発、高エネルギー短寿命イオン(~8Li~+)の質量をわずか8ミリ秒の飛行時間によって150万分の1という高精度で測定できることを確認した。理研仁科加速器研究センター低速RIビーム生成装置開発チームの和田道治チームリーダー、筑波大数理物質系のピーター·シュリー講師らの共同研究グループによる成果で、現在建設中の超低速RIビーム生成装置(SLOWRI)を用いた本格的な短寿命核の精密質量測定による重元素の起源の解明と、気体充填型反跳核分離器(GARIS)を用いた未知の超重元素探索への道筋をつけるものと考えられる。