JSTの先端計測分析技術•機器開発プログラム 放射線計測の開発成果福島原発被災地で活用

摘要

科学技術振興機構(JST)が「先端計測分析技術•機器開発プログラム」を始めてから11年目を迎える。同プログラムは最先端の計測分析技術の開発に特化しているが、その主なきっかけは平成14年の田中耕一氏のノーベル賞受賞であり、日本における研究開発の成果が、具体的な計測機器となって科学技術や産業に貢献しているかという議論に端を発している。計測分析技術は「マザーオブサイエンス(科学の母)」と呼ばれ、素粒子物理からライフサイエンスまでのあらゆる分野の研究開発に欠かせない。先端的な計測分析技術の開発により新しいサイエンスが生まれ、イノベーション創出にもつながる。これまでに計測分析に関するノーベル賞受賞が多くあることからも、この分野がサイエンスの新たな潮流を創り出しているのは明白である。