抗ガン剤の細胞内送達成功DDSへ応用期待上皮成長因子受容体2量体化アーム利用

摘要

東京医科歯科大学の玉村啓和教授(生体材料工学研究所メデイシナルケミストリー分野)の研究グループは、いくつかの種類のガン細胞に過剰発現している上皮成長因子受容体（EGFR)の2量体化アーム構造を基に環状べプチドを細胞内送達分子を設計し、これを利用してアポトーシス誘導ペプチドをEGFR陽性ガン細胞へ送達することに成功した。これは、ガン細胞をISとした薬物送達システム(DDS)に有用な成果である。他の抗ガン剤をガン細胞へ送達することができれば、その抗ガン剤の副作用軽減が可能となり、選択性の高いガンの新規治療法開発へ応用が期待される。同成果は、アメリカ化学会誌「Bioconjugate Chemistry」オンライン版(5月31日)に発表された。