ニュース•クリツプ

摘要

シャンパンボトルのコルクを抜くとヽ通常ヽ灰白色の霧が立ち上るが、この霧の発生がヽシャンパンの保存温度に影響されることが判明した。シャンパンボトルのコルクが抜けると、ボトルの首の部分から噴出するガス混合物が断熱膨張(気体が熱の出入りなしに体積を増大させて温度が低下する現象)を起こし、その結果として隣接する空気が冷却され、周囲の空気中に含まれる水蒸気が凝縮して特有の灰白色の霧が生じる。しかしヽこの過程が、これまで考えられていた以上に複雑なものであるかもしれない。今回、G•L•Belairらの研究グループはヽ異なる温度(6度Cヽ12度Cヽ20度C)で保存されたシャンペンの透明ボトルからコルクが抜ける様子とボトルの首の部分での凝縮過程を高速撮像した。この凝縮過程によつて灰白色の霧が生じるのだが、この過程でボトルの温度が1つの役割を果たしていることが分かった。20度Cで保存されたボトルの場合に、特有の霧ではなくヽボトルの首の内部で発生した青いプルームが見られ、霧の場合よりも短い時間で消えてしまったのだ。全ての保存温度でヽボトルからコルクが抜けてガス混合物が断熱膨張した後ヽボトルの首の部分に氷水の塊が生じるが、ボトルの温度が高くなると、氷水の塊と接触した気相の二酸化炭素が凍結しヽ20度Cのボトルで観察されたような青いもやが生じるという仮説を示している。(サイェンティフィック•リポーッ電子版)。