殺虫剤抵抗性害虫の出現防ぐ施用法は世代内施用農研機構シミユレーション駆使して明らかに

摘要

農研機構農業環境変動研究センター環境情報基盤研究領域統計モデル解析ユニットの山中武彦上級研究員と同果樹茶業研究部門茶病害虫ユニットの須藤正彬研究員らのグループは、殺虫剤(農薬)抵抗性害虫の出現をより長期間抑えるためには、殺虫剤が非浸透移行性である場合は「世代内施用」のほうが「世代間交互施用」より効果的であるケースが多いとのシミュレーション結果を得たと発表した。殺虫剤の浸透移行性の有無や施用時期ヽ害虫の生活史の違いを想定して56通りのシミュレーションを行うことでわかった。現在、検証実験を進めており、年度末にまとめられる同機構の殺虫剤施用ガイドラインへの掲載を目指すという。殺虫剤をより少量で効果的に施用する技術開発に繋がる成果と期待される。成果は国際科学雑誌「Evolutionary Applications」オンラィン版に11月2日揭載された。