「1秒に500回」昆虫の羽ばたき筋肉内の分子変化を精密測定

摘要

高輝度光科学研究センター（JASRD利用研究促進部 門の岩本裕之副主席研究官は、SPring-8でも特に輝度 の高レヽBL40XUビームラインのX線を用いて、昆虫の高 速な羽ばたきを可能にする筋肉内の分子変化を精密測定 することに成功したと発表した。マルハナバチの飛翔筋 (羽を動かす筋肉）を、1ミリ秒の間に急速に伸長させる ことで、その分子現象が他の細胞内より著しく速く、伸 長とほぼ同時に起こることを明らかにした。伸長による 活性化の引ぎ金であるというこれまでの研究グループの 考えを裏付ける成果だという。筋肉一般の収縮機構の理 解に役立つと期待される。成果は英国科学誌「Scientific Reports」オンライン版に2月8日掲載された。