マゼランぺンギン南米の越冬海域に性差

摘要

統計数理研究所の山本誉士特任研究員、名古屋大学大学院の依田憲教授らの研究グループは、マゼランべンギンのメスがオスより多く海岸に漂流(ストランデイング)する原因を解明した。CurrentBiology (オンライン版)に掲載された。アルゼンチンのパタゴニア地方に生息するマゼランぺンギンは、繁殖地から1000キ　メーロトル以上北上したウルグアイやブラジル南部の海域まで移動して越冬している(エサになるカタクチイワシの分布変動に対応)が、毎年、アルゼンチン北部からブラジル南部の海域で数千羽がストランディングしていることが1980年代から報告されていた。近年のDNA分析で、ストランディング個体はオスよりメスの数が3倍も多いことが明らかになっている。生きたままストランディングしても約半分は回復せず死んでしまう。しかしながらその性差の理由はこれまでわからなかった。