紫外光照射によるめっき可能なハイブリッド薄膜の作製とそれを利用したフレキシブルフイルム上での電子回路形成

摘要

フレキシプルフイルム上に電子回路パターンを簡便かつ低コストで形成させる方法として，光リソグラフィーと無電解銅めっきによるポリマーフイルム上での銅のマイクロパターン形成について述べた。アクリルモノマー，金属塩，光ラジカル発生剤，シリカナノ粒子等からなるレジスト薄膜への紫外光照射により，アクリル成分の重合（光硬化）と金属ナノ粒子の生成が同時に進行し，金属ナノ粒子／ポリマーハイブリッド薄膜のネガパターンが得られる。ハイブリッド薄膜の金属ナノ粒子を反応開始触媒とする無電解銅めっきを行うことで，ネガパターンは銅薄膜のパターンに変換される。本手法では，シリカ粒子のナノスケールアンカー効果により，フレキシブルフイルムに高い密着性を持つ銅のパターンを簡便なプロセスで得ることができる。