バイオマス由来燃料の普及に向けた施策の現状と展望

摘要

昨今の国際エネルギー情勢を概観すると，経済成長の著しいアジア地域を中心に今後もエネルギー需要は増加すると予想されるとともに，不安定な国際情勢を背景に石油価格が高騰し，エネルギー需給が逼迫しつつある。また地球温暖化問題についても，2005年2月に京都議定書が発効される一方で，04年度の温室効果ガス総排出量は京都議定書の基準年である1990年の総排出量と比べ8％上回っており，実効性のある地球温暖化防止対策の実施が喫緊の課題となっている。