広域大気汚染研究をめぐる最近の状況と今後の展望

摘要

広域大気汚染の中でも対流圏ォゾン(O_3； もしくは光化学オキシダントOx)と微小粒子状物質(PM_(2.5))による汚染が大きな問題となっている。日本の光化学Oxは，年々変動しつつも，1985年以降，四半世紀にわたり増加し続けている。日本全国の大気汚染常時測定局(一般環境大気測定局）の測定結果によれば,光化学Oxの年平均濃度は，1985〜2009年度に0.28ppbv/年（1％/年）の割合で上昇している。