車両振動データを活用した新たな乗心地管理手法に関する研究

摘要

当社における新幹線車両の乗心地状態管理について、従来は営業列車へ7万キロ走行毎の定期添乗にて乗心地デ一夕を取得し確認を行っていました。しかし、この定期添乗による乗心地状態管理では、特異な振動が発生する台車の全てを捕捉できていませんでした。平成27年7月以降は、車上の加速度センサにて取得した乗心地データを無線にて取得することが可能となり、大阪仕業検査車両所の車両デ一夕分析セン夕一にて、受信した乗心地デ一夕を常時確認することが可能となりました。その確認結果にて当社社員が添乗を行う体制となり、車両デ一夕を活用した乗心地状態管理の体制を確立しました。平成27年7月から平成28年6月の間で車輪研削手配に至ったものを振動種別毎に分類すると、偏摩耗振動とビビリ振動に大別されますが、車両デ一夕分析センターではそれぞれの振動を約半数しか捕捉できておらず、お客様申告が発生しています（図1)。