八潮街並みづくり100年運動

摘要

「八潮市の建築様式を定めたい」と相談があったのです。7年前、八潮市役所の職員から相談を受けたときのことを小川次郎教授(日本工業大学)は思い出してこう語った。埼玉県八潮巿は、南を東京都足立区に接していながらも、2005年につくばエクスプレスが開通するまでは首都圏を網羅する鉄道の網目をすり抜けるように立地しており、明治時代に鉄道が走って以来百数十年間、スプロールする都市化の波に残された島のような存在だった。都心に近いためにいくつか大きな工場を有しつつも、田畑や用水路が点在し、住宅地と混ざり合って街を形成している。