故障•事故防止②過去に発生した保守用車が逸走した事象とその事象を 踏まえた現在の取組み

摘要

保線部門を取巻く環境は、労働者の高齢化や労働人口の減少といった作業員の確保が困難になる等、厳しくなること力;予想されること力ゝら、今後、保線作業の機械化の推進は必須課題と言える。しかし、機械化を推進するにあたつて留意すべき点として、機械故障が発生すると最悪の場合、 走行不能となり大きな輸送障害を発生させるリスクがあること。また、逸走させると線路閉鎖区間外への進出による営業車両との衝突や、無遮断の踏切を通過し一般公衆等との触車といった、発生すると重大な事象につながるリスクがあることである。そこで本稿では、JR東日本において過去に発生した保守用車の逸走事象を例とし、発生した原因とその事象を踏まえた現在の取組みについて紹介する。