JR東日本の電力設備における雷害対策

摘要

2008年度夏季、首都圏は近年でも特に多くの落雷に見舞われ、公共サービスも多方面で被害を被った。 そうした状況を受け、日本鉄道電気技術協会にはJR本州3社と民鉄6社のメンバーからなる「鉄道電気設備の耐雪害性の向上に関する調査研究委員会」が設置され、鉄道電気設備の雪害被害の分析や対策状況などについて議論が進められるなど、雪害対策は鉄道事業者にとっての重要な技術課題と位置づけられている。JR東日本においても、2008年の雪害を受け、電気関係設備における包括的な雪害対策の実施に取組んでいる。本稿では、これらのうち特に電力設備における雪害対策について、これまでの取組みと、2009年度以降の最近に実施してきた取組みについて紹介する。