直轄施工による上下一括き電の試行について

摘要

当社では、事故時における停電区間を最小限にとどめるため、長年にわたり上下分離式き電による運用を実施してきたが、近年では消費電力削減の効果を見込んで、上下一括き電への移行が検討され始めていた。その本格的な実施に向けて準備、検証等を行っている時期に、東日本大震災が発生し、電力需給が全国的に逼迫する事態となった。そこで、当初計画していた時期よりも早く「き電上下一括化」を行う方法を考えた。現状の現場設備、管理システムのまま、現場係員のフォローによる運営体制を構築し、起案から約3カ月で上下一括き電へ切替えた。本稿では、大規模な改修工事によらない直轄施工での上下一括き電の試行について紹介する。