高性能磁石メーカー各社 稀土類代替技術など開発強化

摘要

高性能磁石メーカー各社は、希土類（レアアース）原料の高騰懸念や調達不安などへの対応として、省•脱希土類化に向けた技術開発を加速させている。ネオジム（Nd)やジスプロシウム（Dy)などの希土類原料の使用量を低減しつつ、従来品と同等性能を実現する新たな希土類焼結磁石開発や、希土類磁石代替技術などの開発が進展。同時に、希土類原料の安定調達化に向けた海外での新たな投資活動などにち力が注がれている。希土類磁石に使用される代表的なレアアースせあるネオジムとジスプロシウムの価格ほ、2010年から11年夏にかけて急激に高騰した。背景には、主要生産である中国での輸出規制の動きと、それに伴ろ投機筋の資金流入などがあったとされる。10年1月時点と比較した11年7月頃のレアアース価格は、ネオジムが約14倍、ジスプロシウムが約22倍と、かってない急激な高騰が進んだ。レアアース価格は、11年6-7月頃をピークに、その後は大ぎく下落しているが、「今後も長期的には値上がり傾向が続く」と予想する関係者が多い。ネオジム系焼結磁石は、高い性能特性から、FA用モーターやHDDボイスコイルモーター、エアコンコンプレッサモーターなどに使用され、最近は電気自動車(EV) /ハイブリッド車(HEV)用モーター向けに大ぎく需要が増加している。今後お電子機器の高性能化やEV需要の本格化に伴い、ネオジム系磁石のグローバル需要は拡大していくことが予想されている。