逓信博物館再開へNTTの英断望む

摘要

逓信と言っても分からない人が多くなつた。駅逓(郵便の旧称)の逓と電信の信を組み合わせた単語で、明治18年に郵便と電信を所管する通信省が開設されたことに始まる。逓信省は昭和24年に郵政省と電気通信省に分割され、後者は電電公社を経て今はNTTに改組された。その経緯の産物である逓信総合博物館が千代田区大手町にあったが、昨年の8月に閉館された。逓信博物館に展示されていた旧郵政省所管の展示品は、本年3月にスカイッリータウン·ソラマチにオープンした郵政博物館に引き継がれている。ペリー提督が幕府に献上したモールス電信機や日本海海戦で使用された無線送信機なども同博物館に保存されている。しかし旧電電公社所管であった明治時代の公衆電話などを展示する電信電話NTTの武蔵野研究開発センター内に技術史料館があり、電電公社になって以降に開発された交換機や伝送装置などを中心に展示され、一般公開日に限り無料で見学でぎる。しかし小学生などが楽しめる博物館といろイメージからはほど遠い。加えて逓信博物館に展示されていた年代物の機器、資料などの引き取り手がなく、散逸してしまう恐れがあると聞く。この際、博物館を再開させるNTTの大英断を望みたい。