欧州中銀、量的緩和を検討 物価減速で金利は据え置き

摘要

【フランクフルト=時事】欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日の定例理事会後の記者会見で、利下げに加えて量的緩和策などの「非標準的金融政策」とされる手段を検討していると表明した。ユーロ圏18カ国で続く物価上昇ぺースの減速が景気回復を鈍らせることを防ぐため、緩和スタンスを強化する姿勢を示した形だ。ただ、今回の理事会では、ユーロ圏の景気回復が銃いていることや物価見通しをさらに見極める必要があることから、政策金利は史上最低の0.25％に据え置いた。据え置きは5カ月連続。ドラギ総裁は「低インフレ長期化というリスクに効果的に対処するため、理事会は全会一致で、非標準的手段を含む措置を用いることに合意している」と表明。利下げや量的緩和策、市中銀行がECBに預けた余剰資金から金利を徴収する「マイナス金利」政策などを議論したと明言した。