グリーン・サービサイジング研究会報告書: 環境負荷低減効果の高い「サービス提供型のビジネス」ヘ

摘要

企業の環境経営度ランキングと財務パフォーマンスとの間に正の相関があることが示されるなど、今日、企業の環境への取組レベルが企業の競争力を左右する時代となってきている。こうした中、デフレ経済下の我が国では、販売単価の低下等によって収益が悪化している企業も多く、他社との差別化を図るための経営戦略の立案が求められている。平成17年1月から6月にかけて経済産業省が実施した「エコプロダクツと経営戦略研究会」では、「これまで製品として販売していたものをサービス化して提供する」ことを意味するサービサイジングを脱物質化による環境負荷の低減に資する方策として指摘したが、この「サービサイジング」は、環境面での貢献に加えて、従来ビジネスとは異なる価値を提供者と利用者の双方に生み出す可能性があることから、ものづくりを中心とする我が国産業界の一つの目指すべき方向であると考えられる。