照度計算のアナロジーを用いた商業施設内看板の視覚的情報取得に関する研究： 視認性•判読性の検討

摘要

This study focused on visibility and legibility of a signboard in shopping mall, and its predictive equation. Predictive equation was derived using analogy with illuminance calculation. Experiment 1 was held to prove the analogy, using square light equation and line light equation. Experiment 2 was done to find luminous flux that stands for the amount of information one signboard holds. As a result, number of letters, ratio of luminance differences and font factor were plugged into the predictive equation. Using the result of experiment 3, the equation was roughly verified.%照度計算と視覚情報取得方法に関する類似性から看板の視認性•判読性に関する予測を検討した。まずは類似性を確認するため、視認性•判読性と距離、看板面の見た目の大きさとの関係性を明らかにする実験1を行った。看板を面光源に見立てた場合と線光源の場合を検討した。いずれの場合も指標としての可能性が示された。次に看板の情報量の違いを検討するため、11の看板を対象に実験2を行った。実験1で有用だった指標の有用性を確認したのち、看板の情報量に影響を与えると思われる輝度対比、文字数、文字形状に関する補正係数を検討し、予測式を策定した。決定係数は0.45程度とまだ低いため、他の要因に関する検討を引き続き行う必要があるが、実在する看板という撹乱要因が多い対象においても有用性が確認できたことと照度計算のアナ口ジーを用いて看板の視覚情報取得可能性が示されたことの意義は大きい。しかし、現場実験の結果を用いての立式.検証であるため、実験1～3にて用いた評価対象の条件内での適応となる。今後は適応範囲を拡大させるベく検討を重ね、他の指標である誘目性に関しての検討も進める。