低品質再生骨材と普通骨材を混合利用した鉄筋コンクリート梁部材の付着割裂強度に関する実験的研究

摘要

近年，JIS A 5308レディーミクストコンクリートが改正されレディーミクストコンクリート用骨材には再生骨材Hの使用が盛り込まれている。さらに，レディーミクストコンクリート納入書には再生骨材Hのようなリサイクル材を使用した場合には生産者の意思で納入書の末尾に環境ラベル(メピウスループ)を付すことが可能となりリサイクルへの啓蒙が図られている。再生骨材HはJIS A 5021として2005年3月に制定され，その後金属系の不純物に対する規定を改正した高品質な再生骨材である。一方，再生骨材Hよりも品質が劣る中品質な再生骨材Mおよび低品質な再生骨材Lは，JIS A 5022 および5023として制定されたもののJIS A 5308のレディーミクストコンクリート用骨材としては規定されていない。そのため再生骨材Mおよび再生骨材Lを用いた再生骨材コンクリートはレディーミクストコンクリートのJISに適合しないため建築基準法に係る国土交通大臣の認定を取得する必要がある。このようなことから再生骨材Mおよび再生骨材Lはリサイクル材としての利用機会が制限されコンクリート用骨材としてー般に普及していないのが現状となっている。%The Architectural Institute of Japan (AIJ) published a Recommendation for Mix Design, Production and Construction Practice of Concrete with Recycled Concrete Aggregate. Based on the Recommendation, recycled aggregate concrete using a mixture of low quality recycled aggregate was applied to reinforced concrete beams. As a result, a series of beam specimens using a mixture of low quality recycled fine aggregate and normal fine aggregate that included recycled coarse aggregate at a low substitution rate showed a tendency of having less drying shrinkage cracks. No significant differences of the bond splitting strength existed between normal concrete and that recycled aggregate concrete.