ジャカルタMRT地上部工事の設計•施工：デザインビルド方式による都市内高架橋の建設

摘要

ジャカルタMRT (Mass Rapid Transit)は，近年慢性的な交通渋滞に悩まされてきたジャカルタ首都圏において，建設が進 められている都市高速鉄道プロジェクトである。現在進行しているPhase 1は，ジャカルタ市中心部のブンダランハイと，ジ ャカルタ市南部郊外のルバッタブルスを結ぶ延長約15.7 kmの路線であり，約6kmの地下部と約10kmの地上部から構成さ れている。また，6つの地下駅と7つの地上駅が含まれている。この路線は，ジャカルタ中心部から南部郊外を結び慢性的な 渋滞が発生している幹線道路の地下部および上空に建設されるため.常時近接する一般車両や歩行者に配慮した都市内高架橋 および駅舎構造物の設計•施工が必要とされた。本稿では，上述した全路線のうち，約10 kmに渡る地上部において実施された，高架橋上下部工，駅舎構造物の設計および 施工の実施報告と，とくに留意した点を詳細に記述する。