単層カーボンナノチューブの高集積化マイクロキャパシタとウェアラブルトランジスタ

摘要

単層カーボンナノチューブ（CNT)の実用化が間近に迫っており.これから単層CNTの本格的な用途開発が始まる.我々のグループでは，単層CNTのキャパシタ電極，CNTとゴムの複合材料，柔らかいデバイスの電極·配線材などへの応用を検討してきた.スーパーグロース法により合成した単層CNTは，比表面積が高いため単位グラム当たりに貯蔵できるエネルギーが大きい.また高アスぺクト比で長尺の繊維状構造を持つため，結合剤を使わずにシート化することができる.このため単層CNTをキャパシタ電極に用いた場合，パワー密度が高く，高寿命で，従来の材料を凌ぐ高エネルギー密度を持つスーパーキャパシタを実現できる.またゴムとの複合化では，単層CNTはゴム中で広範囲にわたるネットワーク構造を形成し柔軟性を示すため，ゴムの機械的特性を損なわずに導電性や熱伝導性を付与することができる.更に我々はCNTならびにCNT複合材料のデバイスゃMEMS応用を実現するべく，従来の半導体リソグラフィ技術とィンテグレーションが可能なCNT微細加工技術を開発することで，CNTカンチレバーや三次元CNT配線の開発を行ってきた.